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大型トラック運転手の仕事内容は?日々の業務と働き方の特徴を解説

大型トラック運転手を目指すにあたって、仕事内容や働き方をあらかじめ知っておきたいという方も多いでしょう。大型トラックの運転手は、単に長距離を運転するだけでなく、それ以外の付帯作業も行っています。

本記事では、大型トラック運転手の具体的な仕事内容や、就業時間や休憩などに関するルール、労働環境を守るための法制度などについて解説します。大型トラック運転手の働き方を知り、ご自身のキャリアに役立ててください。

目次

物流を支える「大型トラック運転手」の仕事内容

大型トラックドライバーは、小型・中型ドライバーに比べて平均収入が高めです。物流業界は人手不足が続いているため、求人数も多いでしょう。

まずは、収入が高く需要も多い大型トラックドライバーと、その他のドライバーの仕事内容の違いについて解説します。

一般的に、トラックは「大型トラック」と「中型トラック」、「小型トラック」の3つに分類されます。これらのトラックは、それぞれ大きさと用途が異なります。

大型トラック

一般的に、積載量が10トンクラスのトラックが大型トラックに該当します。長距離を大量輸送するのに適しています。都市間を結ぶ長距離輸送などを行うため、運転時間や拘束時間が長くなりがちです。深夜運行や車中泊などを行うこともあるため、ドライバーの健康管理が必須だといえるでしょう。反面、荷物の積み下ろし頻度は少なくなります。

中型トラック

中型トラックは、一般的に、積載量が4トンクラスのトラックを指します。トラックの形状などによって積載量が異なり、荷物全体を完全に車中に納めるものや屋根がないもの、幌(ほろ)がついたものなどがあります。近距離から中距離まで、幅広く利用されるトラックです。

小型トラック

一般的に、積載量が2トン以下のトラックが小型トラックです。主に近距離の輸送を担っていて、コンビニ商品の納品や宅配便などに利用されます。

トラック運転以外の仕事内容は?

トラックドライバーは、トラックの運転以外にもさまざまな付帯業務を行います。具体的な業務内容は、以下のとおりです。

集荷・積み込み

トラックで配送する荷物を受け取り、トラックに積み込む仕事です。大型トラックの場合、大型の荷物や重い荷物などを扱うことも多いため、手作業ではなくフォークリフトなどを使用したり、コンベヤを利用した自動積み込みシステムを活用したりすることもあります。積み込みの自動化が行われている場合、ドライバーの負担は大幅に軽減されます。

積み下ろし

積み下ろしは、配送した荷物を目的地で下ろす作業です。小口配送を行う小型トラックでは積み下ろし業務が頻繁に発生しますが、大型トラックは基本的に出発地から目的地まで一気に輸送を行うため、積み下ろし作業の頻度は低くなります。大型の荷物や重量のある荷物を輸送することから、積み下ろし時にもフォークリフトや自動運転システムなどを利用することが多いでしょう。

なお、フォークリフトは一般的に荷主側の作業員が操作しますが、運転免許を取得しておくとキャリアの幅が広がります。

車両のメンテナンス

安全にトラックを運転するために、運行開始前の日常点検が法律で義務付けられています。タイヤの空気圧や損傷などのチェック、ブレーキ液量のチェック、パーキング・ブレーキ・レバーの引きしろのチェック、ランプのチェック、ブレーキペダルのチェックなど、点検項目に沿って点検を行いましょう。点検結果は、日常点検表に記入して報告をします。

また、トラックを運転した後の社内外の整頓や清掃 も日々実施することが大切です。汚れている場合は、洗車も行います。

そのほかの業務

ほかにも、当日の業務内容の確認や配送ルートと所要時間の確認、交通情報のチェック、日報の作成といった仕事も発生します。勤務先によっては、荷物の梱包や配送伝票の発行と貼付などをドライバーが担当する場合もあるでしょう。

大型トラック運転手は長時間労働?休憩・休日の実態は?

大型トラックのドライバーは、車中泊を含めた長距離、かつ長時間の輸送を行う可能性があります。しかし、物流業界においても働き方改革が進んでおり、拘束時間や連続運転時間などの規制が厳しくなりつつあります。睡眠不足のままトラックを運転すると事故につながるリスクが高まるため、十分な休息を確保しなければいけません。

さらに、2024年4月から「改善基準告示」と呼ばれるトラックドライバーの労働時間などの基準が改正されました 。改善基準告示は法律ではないため、違反したとしても罰則はありませんが、行政処分の対象になる恐れがあることに注意が必要です。

新しい基準は以下のとおりです。

拘束時間

1日の拘束時間は、13時間以内を基本としなければいけません。ただし、宿泊を伴う長距離輸送は週2回まで16時間に延長できます。また、週2回を目安に14時間超15時間の拘束が可能です。

休息期間

1日の休息時間は継続した11時間 以上が基本で、最低でも継続9時間確保しなければいけません。ただし、宿泊を伴う長距離輸送を行う場合は、週2回まで継続した8時間 以上の休息が可能です。休息期間が9時間を下回った場合、運転が終わった後で12時間以上の休息をとります。

運転時間

運転時間は2日間平均が1日あたり9時間 以内、2週間平均が1週間あたり44時間以内とされています。

連続運転時間

連続運転時間は4時間以内で、停車時には1回おおむね10分以上、合計30分以上の休憩が必要です。ただし、サービスエリアなどに駐車できないといった事情がある場合は、4時間30分まで延長できます。

時間外労働

トラックドライバーの時間外労働は、年960時間までと定められています。これは改善基準告示ではなく労働基準法による定めであるため、違反すると罰則の対象になります。なお、この時間に休日労働時間は含みません。

休日労働

休日労働は、2週に1回までと定められています。

大型トラックの運転は大変?

トラックは、大型になるほど運転が難しくなります。運転にはそもそも大型免許が必要ですし、免許を取得したからといって、いきなり長距離の輸送を任せられることはないでしょう。

そもそも未経験からトラックドライバーになる場合、就職後に初任診断という適性診断を受けることになります。また、初任運転者研修という座学と実技の研修も実施されます。

未経験者は、小型トラックからドライバーとしてのキャリアをスタートし、徐々に中型や大型のドライバーを目指すのがおすすめです。企業によっては、大型トラックの免許取得支援などを行っていることもありますから、段階的にキャリアアップしていきましょう。

大型トラック運転手の仕事の魅力は?

大型トラックドライバーは、高いスキルが必要な仕事です。長時間拘束や長距離輸送といった難しい面もあるでしょう。一方で、大きな魅力もあります。大型トラックドライバーの魅力を2点紹介します。

魅力①やりがいがある

大型トラックドライバーは、物流から日本経済を支える重大な仕事です。反面、ドライバーの数は減少傾向にあり、平均年齢は上昇の一途をたどっています。需要が高まっている仕事でもありますから、やりがいがあるでしょう。

魅力②キャリアアップも狙える

大型トラックドライバーは、フォークリフト免許を取るといった工夫次第でキャリアアップを狙える仕事です。完全未経験の場合も、小型トラックドライバーから中型、大型のドライバーを目指していくキャリアプランが考えられます。

大型トラックドライバーは物流を支える仕事

大型トラックドライバーは、物流を支える大切な役割を担っています。長距離輸送がメインになるため、ひとりで作業するのが苦でない人や、運転が好きな人に適しているでしょう。とはいえ、実際の仕事内容は事業者や求人によって異なります。いろいろな事業者の求人をチェックしたり、コンタクトを取ったりして検討しましょう。

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