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大型トラック免許の取得はいくらかかる?費用を節約する方法

一部の小型トラックは普通免許で運転可能ですが、「トラックドライバーとして長く活躍したい」「トラックドライバーで高収入を得たい」と考えているのであれば、運転できる車種の範囲が広い大型免許(大型自動車第一種免許)まで取得するのがオススメです。しかし、免許の取得にかかる費用を気にする方も多いはず。そこで今回は、大型トラックを運転するのに必要な大型免許について、取得費用や取得難易度、節約のコツなどを紹介します。

目次

大型トラック免許取得費用の実態とは?

大型免許を取得する方法は以下の2通りあり、かかる費用も異なります。まずは、それぞれの取得方法の特徴や費用目安を見てみましょう。

パターン1:自動車教習所へ通う

大型免許を取得するスタンダードな方法として挙げられるのが、自動車教習所へ通い技能・学科の教習を受ける方法です。免許取得までに時間や費用はかかりますが、じっくりと大型トラックの運転について学ぶことができます。また、自動車教習所を卒業することで、運転免許試験場での学科試験・技能試験が免除となり、適性検査に合格すれば大型免許が取得可能です。

自動車教習所での教習時間や費用は、すでに保有している免許の種類によって以下のように異なります。

大型免許取得までの教習時間

保有している免許技能教習学科教習
普通AT限定30時限1時限
限定なし34時限1時限
準中型AT5トン限定30時限1時限
5トン限定26時限1時限
限定なし23時限なし
中型AT8トン限定24時限なし
8トン限定20時限
限定なし14時限
大型特殊45時限4時限
普通二種AT限定30時限なし
限定なし26時間
中型二種AT8トン限定24時限なし
8トン限定20時限
限定なし14時限

大型免許取得までの費用

保有している免許証によって教習時間が変わるのに応じて、免許取得までの費用も変わります。取得費用の目安としては以下の通りです。詳細な金額は教習所ごとに異なるため、各教習所のホームページやパンフレットを確認しましょう。

保有している免許費用目安
普通35万円程度
準中型免許29~32万円程度
中型免許20~25万円程度

パターン2:一発試験を受ける

自動車教習所へ通わなくても、運転免許試験場で適性検査や技能試験などを受けて合格すれば大型免許を取得することができます。この場合にかかる費用は以下の通りです。(東京都の場合)

仮免許試験5,500円
(受験料2,900円、試験車使用料1,450円、仮免許証交付料1,150円)
本免許試験8,650円
(受験料4,100円、試験車使用料2,500円、免許証交付料2,050円)
取得時講習22,000円
合計36,150円

自動車教習所へ通うと20~35万円前後かかるのに比べると、一発試験では大幅に費用を抑えることができます。また、教習期間のないため短期間での免許取得も可能です。ただし、本試験の前に仮免許を取得し複数回の路上練習を行う必要があるなど、大型免許取得までの難易度は非常に高くなります。

一回で合格できる割合も非常に少なく、数回受験して合格するケースがほとんどです。複数回受験することになれば、それだけ試験費用もかかるため注意しなければいけません。

大型免許取得費用を節約するコツ

大型免許の取得には相応の費用がかかりますが「できることなら節約したい」と考える方も少なくないでしょう。そこで、免許の取得費用を節約するコツをご紹介します。

教育訓練給付金制度を活用する

「これからトラックドライバーを目指す!」「再就職でトラックドライバーを考えている」という場合は、ハローワーク(公共職業安定所)で申し込める教育訓練給付金制度を活用しましょう。教育訓練給付金制度が適用されるのは教習所に通う場合のみですが、受講費用の20~40%分(上限あり)の給付金を受け取れます。ただし、給付金は後払いとなる点に注意しましょう。大型免許取得では、一般教育訓練か特定一般教育訓練の制度が活用可能です。

一般教育訓練・その他の雇用の安定・就職の増進に資する教育訓練
・受講費用の20%(上限10万円)が訓練修了後に支給
特定一般教育訓練・特に労働者の速やかな再就職および早期のキャリア形成に資する教育訓練
・講費用の受講費用の40%(上限20万円)が訓練修了後に支給

運送会社などに勤めている場合は会社が費用を負担してくれるケースも!

運送会社に勤めている方が大型免許の取得をする場合は、会社が教習所費用を負担してくれるケースがあります。入社時点で大型免許を取得していない方も、このような制度のある会社を選んで就職することで入社後に会社負担でのスキルアップが可能です。

また、会社によっては取得費用を貸し付ける形で労働契約を結び「免許取得後は○年勤務継続すること」といった条件を設けている場合もあります。こういった制度を目当てにする場合は、労働条件などの確認をしっかりと行いましょう。

費用削減のための教習所選びのポイントとは?

「教習所でしっかりと大型トラックの運転を学びたいけれど、費用は少しでも抑えたい」そのような場合に押さえておきたい教習所選びのポイントについていくつか紹介します。

「公認校」か「非公認校」か

教習所には公認校と非公認校があります。公認校とは各都道府県の公安委員会から指定を受けている教習所を指し、全国どこの教習所でも同じカリキュラムが提供されます。公認校では指定教習所内で仮運転免許試験や技能検定の実施が認められているのが大きな特徴です。ただし、必ず指定の講義を受ける必要があり、費用も高くなる傾向にあります。

非公認校は、公安委員会の指定を受けていない教習所を指し、教習所ごとに独自のカリキュラムが用意されているのが特徴です。また、費用も公認校に比べ安いのもポイント。ただし、教習所の数が少ないほか、仮運転免許試験は運転免許センターで受ける必要があり、本免許の技能検定も免除されない点に注意が必要です。さらに、指導員の指導力に差があることも考えられるため、初めて大型免許を取る場合はあまりオススメできません。

「合宿免許」という選択肢も

求職中であったり有給などで長期間の休みが取れたりする場合は、合宿免許を利用するのも一つの手です。合宿免許であれば2週間ほどで大型免許を取得することもできます。また、合宿免許の場合は食費や交通費などが含まれているケースも多いほか、教習所に通う交通費もかかりません。そのため、大型免許取得までの時間と費用を節約できます。同じ大型免許取得を目指す仲間と出会えるのも合宿ならではです。

大型トラック免許取得の難度は?

警視庁交通局運転免許課の発表している「運転免許統計 令和4年版」によると、令和4年に大型免許を取得したのは以下のようになっています。

令和4年中の運転免許試験実施状況
免許の種類受験者数合格者数合格率
大型第一種免許67,752人64,395人95.0%
仮免許70,39562,80689.2%

このように見ると合格率も高く、取得も難しくないように感じられます。ただし、この合格者の多くは教習所を卒業した人である点に注意が必要です。

同資料の「運転免許試験合格者中の指定自動車教習所卒業者の占める割合の年別推移」を見ると、令和4年では58,985人が指定自動車教習所卒業者となっており、合格者の97.3%を占めるとされています。

大型トラックは、その大きさからより精密な車両感覚が求められます。そのため、大型トラックが未経験なのであれば、教習所に通ってしっかりと知識やテクニックを学んだ方が確実であり安心といえるでしょう。

節約して大型トラック免許の取得も可能!

大型トラックを運転できるドライバーは業界で重宝されるのはもちろん、活躍の機会や稼ぎも大きく変わります。そのため、トラックドライバーとしてのスキルアップを考えるのであれば、大型免許の取得を検討しましょう。会社によっては免許取得費用を負担してくれるケースがあるほか、教育訓練給付金制度を活用することで取得費用を抑えることも可能です。

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