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トラック運転手の給与事情|2024年度の最新データから読み解く年収・働き方

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出典:公益社団法人 全日本トラック協会「2024年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」

目次

トラック運転手の平均給与は上昇傾向に

2024年度版の最新調査によると、トラック運転手の平均給与は前年より上昇しています。全国の運送事業者565社(従業員計61,737人)を対象にした調査では、1人あたりの月間平均賃金(固定給+歩合+時間外手当など)は以下の通りでした。

区分1か月平均賃金賞与等込み月額前年比
全職種平均約341,800円約388,700円+5.8%
男性運転者約360,300円約404,100円+6.7%
女性運転者約299,200円約329,100円+5.5%

この結果を12倍換算すると、男性運転者の年収は約489万円、女性運転者では約395万円前後が目安になります。ただし、賞与の支給月数や歩合部分の変動によって実際の年収は企業や勤務形態により異なります。

年齢別では50代が最多 平均年齢は49.7歳に上昇

男性運転者の年齢分布では50~59歳が41.0%と最も多く、平均年齢は49.7歳(前年49.0歳)に上昇。女性運転者も30代~50代が中心で、全体として業界の高齢化が進んでいます。今後は人材確保や若年層の採用・育成がより重要な課題とされています。

車種別では「けん引」が最高水準

運転車種ごとの平均月収を見ると、運転技術や資格の難易度に応じて明確な差が見られます。

車種男性運転者 月額(賞与込み)差額(中型比)
けん引約508,600円+104,500円
大型約445,400円+41,300円
中型約404,100円
準中型約392,000円−12,100円
普通約372,900円−31,200円

「けん引」「大型」クラスでは長距離輸送や特殊車両の運行が多く、運転スキル・拘束時間の長さが給与に反映されています。一方、「普通」「準中型」は地域密着型のルート配送が多く、安定した勤務体系が特徴です。

賃金構成:固定給+歩合給が主流

2024年度調査では、固定給のほかに「歩合給(運行手当・距離・トンキロなど)」「時間外手当」「無事故手当」などの変動給が多く見られました。特に運転者の場合は、「固定給+歩合給」型が主流で、輸送距離や取扱量に応じて報酬が変動します。

労働時間と休日の実態

  • 平均月間労働時間(休憩除く):約200時間前後
  • 年間実労働時間:2,400時間前後
  • 年間休日数:105日程度(週休2日制導入率 約65%)
  • 年次有給休暇取得日数:運転者平均8.4日

働き方改革関連法や2024年4月からの時間外労働上限規制の影響により、今後は時間管理や休日確保が一層重視される見込みです。

定年・再雇用制度の傾向

  • 定年制あり:全体の約90%
  • 定年年齢:65歳が最多
  • 再雇用後の勤務形態:「勤務時間・日数を短縮して継続」が半数以上
  • 定年後賃金水準:定年前の80%未満が約6割

高齢運転者の就業継続が一般化しており、健康・安全面に配慮した柔軟な勤務制度が広がっています。

新卒初任給と採用状況

学歴運転者初任給事務員初任給
高校卒約216,000円約205,000円
専門・短大卒約228,000円約218,000円
大学卒約239,000円約227,000円

2024年度は新卒採用意欲が高く、採用企業の約7割が「人手不足」と回答。若手ドライバーの定着に向けて教育・待遇面の改善が進んでいます。

まとめ:トラックドライバーの給与は「上昇傾向+格差拡大」

  • 業界全体で給与水準は上昇(平均+6%前後)
  • 車種・勤務形態による格差は依然大きい
  • 時間外労働の削減と休日確保が進む
  • 高齢化が進行し、若年層採用が課題

トラックドライバーの給与は、「運行形態」「距離」「勤務時間」によって大きく変動します。一方で、適正運賃・料金収受の推進や物流法改正によって、今後は労働環境の改善がさらに進む見通しです。長期的には「安定収入+働きやすさ」の両立が期待されています。

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